湖を観ながらのホテルバイキング

用事があったので、滋賀方面に行ってきた。帰りに『浜大津アーカス』内にある『琵琶湖ホテル』でランチをしてきた。
滋賀は近いけれどなかなか行く機会がなくて久しぶりだった。地形的に東西南北ぐるっと琵琶湖が見えて清々しい。8日が花火大会ということでその設営でいろんなものが湖畔にできていた。当日は混み合いそう。
浜大津アーカスは複合施設でかなり前に映画を観たことと、花火を見たことがある。他にボーリング場などあってかなり広い。
琵琶湖ホテルはレストランがすごく充実していて、イタリアン〈ベルラーゴ〉、フレンチ〈菜〉に和食は3店舗(日本料理、天ぷら、鮨〈おおみ〉)、鉄板焼〈おおみ〉、屋上のアウトドアバーベキュー〈星〉がある。以前日本料理〈おおみ〉で鯉や鮎が出てくるめずらしいコースを食べたことがある。鮎は子供のころから馴染みがあるけれど鯉はちょっと躊躇した覚えがある。

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今日は和洋折衷のレストラン〈ザ・ガーデン〉に入った。

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人気店なので予約で満席だった。何となく行ってしまって最初バーカウンター横の席を用意してもらって食べていたのだけれど、少ししてから景色がいい席に変えていただいた。サービスが親切。

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ちょうど遊覧船が見えて感激した。やっぱり景色は大切。料理の味にまで影響すると思う。自分が知っているのは〈ミシガン〉なのだけれど、今日見たのは〈ビアンカ〉という船だった。乗ってみたい!

お料理はどれもおいしかった。種類が多くて全種類食べられなかった(残念!)。

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天ぷらが揚げたてでおいしかった。鮎、ピーマン、ナスを食べた。鶏の竜田揚げもおいしかった。サラダやハモ、麺類(アレンジ可能。トッピングで担々麺にした。)、パンは焼きたて抹茶デニッシュを選んだ。抹茶が濃くてふわふわ、パリパリ感が絶妙だった。

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この時点でお腹いっぱいなのだけれど、デザートも豊富でマンゴーマスカットジュレ、とクレームブリュレ(バナナが乗っている)を限界を越えて食べてみた。

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コーヒーもおいしかった。雰囲気がいいのでちょっと食べ過ぎてしまった。滋賀に行く機会があればまた寄りたい。

シングストリート 未来へのうた

映画『シング・ストリート 未来へのうた(2016年公開)』を観た。アイルランド・イギリス・アメリカ合作の映画で監督は『はじまりのうた』のジョン・カーニーだった。出演者はこの作品が初めてという若い俳優さんが多かった。主人公のコナーを演じたフェルディア・ウォルシュはアイルランド全土の数千人の中から選ばれている。俳優というのではなくこれまではソプラノのソリストとしてオペラ(モーツァルト魔笛』に出演)で活躍していて演技は初めてらしいのだけれど、とても自然でさわやかだった。他に『トランスフォーマー ロストエイジ』のジャック・レイナーが出演している。

ネタバレ注意です。

舞台は1985年アイルランド・ダブリンでコナーは家の事情で高校を転校させられる。兄や姉も思った進路に進めないでいる。コナーが転校した学校が荒れていて、変に校則が厳しくて、転校初日から同級生や教師からの嫌がらせを受ける。私も転校経験はあるけれどここまでひどい学校ではなかった。いつものようにトラブルがあって殴られたある日、学校の正面にたたずんでいる同い年ぐらいの女の子に一目惚れをして声をかけ、連絡先を聞くためにバンドのMVに出て欲しいと言ってしまう。そしてその日からバンドのメンバーを募って結成する。よくモテるために音楽やりはじめたという話をきくけれどまさにそんな感じだ。それからコナーは目標が定まって、学校での嫌なことが気にならなくなってくる。相変わらずトラブルは色々あるけれど。

この作品は監督のジョン・カーニーの自伝的なオリジナルの脚本が原作で世代問わず音楽が好きな人が共感できる場面がたくさんあると思う。自分も中学高校時代は一番音楽を聞いていてバンド組みたいとかギター弾きたいとか思ったり、他校の友人のライブを観に行ったりしていたのでそれを思い出した。コピーバンドをしている人が多かったのだけれど、映画の中のコナーのバンド『シング・ストリート』はオリジナル曲を演奏する。それが1980年代の曲っぽくて聴いたことないのにすんなり受け入れられるようなこだわった曲になっている。『ただ音楽が流れるだけではない、音楽を楽しむ映画』がコンセプトらしいのだけれど、演奏やMVを撮る場面がとてもキラキラしていてたしかに音楽って楽しいなと思った。もちろん、当時に流行ったザ・キュアーデュラン・デュラン、アーハ、ザ・クラッシュホール&オーツスパンダー・バレエザ・ジャムなどの曲が挿入されている。あまり詳しくないのだけれど、これは聴いたことがあるという曲がいくつかあって素直にいいなあと思った。1980年代の音楽を描いた作品なのだけれど1980年代のジャンルは違うけれど『バック・トゥ・ザ・フューチャー』とか『恋しくて』とか『グレムリン』とかそういう当時の映画っぽい感じも出ていて映像も楽しめると思う。コナーの友情や恋愛を描いているように見えるけれど、実は音楽を一番教えてくれるのは兄のブレンダンで兄弟愛を表現したシーンが一番よかった。ブレンダンを演じたジャック・レイナーから目が離せなかった。

 

 

太陽が知っている

映画『胸騒ぎのシチリア(2016年公開)』を観た。伊・仏合作の作品だった。監督はルカ・グァダーニ監督で実はアラン・ドロン主演の『太陽が知っている(1968年公開)』をリメイクした作品だった。『ナルニア国物語』『フィクサー』『ベンジャミン・バトン』のティルダ・スウィントンとちょっとセクシーでかわいい役が似合う『ソーシャル・ネットワーク』『ワタシが私を見つけるまで』のダコタ・ジョンソンレイフ・ファインズマティアス・スーナールツが出演していた。

ネタバレ注意です。

実はリメイクだったということに最後まで観ても気付かなかった。かなり前に観たのでいろいろ忘れているけれど『太陽が知っている』はすごくサスペンス色が強かったように思う。この『胸騒ぎのシチリア』はほとんどラブストーリーだった。大人の少しややこしい四角関係を描いている(最近四角関係の話をよく観ているような気がする)。

ティルダ・スウィントンが演じたのは声帯手術をしたばかりで静養にパンテッレリーア島に来ている世界的ロックスターのマリアンという難しい役だった。声が出せないので身振り手振りか小声か聞き取りにくいしゃがれた声で最後まで演じる。そこで年下の恋人のポールと滞在している。そのポールをマティアス・スーナールツが演じている。そこにサプライズでマリアンの元夫のハリー(レイフ・ファインズ)がやってきて、しかも一年前に存在が発覚した娘のペン(ダコタ・ジョンソン)を連れてきたことでマリアンとポールの関係がぎくしゃくしはじめる。

なぜ四角関係なのかというとハリーがペンを娘以上にかわいがるのをマリアンが変に思ったり、ペンはマリアンがハリーからポールに乗り換えたと感じていてよく思っていなかったり、ポールはハリーの仕事の後輩でライバル心があったり、ハリーとマリアンはお互いまだ気持ちが残っていたり、ペンがポールを少しいいなと思っていたりと登場人物が少ない割に恋愛感情、嫉妬心がごっちゃごちゃになっているからだ。こんな感じで一緒にいても実際のところは楽しくなさそうだけれど、みんな気持ちを隠し、駆け引きしていてそれがシチリアというリゾート地の美しい景色と変にマッチしていておしゃれに感じてしまった。

マリアンがロックスターでハリーとポールは業界人という設定なので挿入された音楽もちょっとかっこいい。ティルダ・スウィントン(細い!)とダコタ・ジョンソンの対照的なリゾートファッションも観ていて面白かった。元になっているアラン・ドロンの『太陽が知っている』も観直してみたい。

 

 

森山中教習所

映画『森山中教習所(2016年公開)』を観た。監督は豊島圭介さんで、他の作品では先日観た『ヒーローマニア』がある。この作品でますますファンになった。原作は真造圭伍さんの同名コミックで豊島監督はコミックを実写にするのがすごく上手くて原作を知らない人を読みたくさせる。出演は野村周平さん、賀来賢人さん、麻生久美子さん、ダンカンさん、光石研さんなど個性が強い人が多かったけれど脚本の個性が強すぎてとても自然だった。

ネタバレ注意です。

野村さんが演じたのはどこにでもいそうな大学生の清高で賀来賢人さんは高校の同級生轟木でひょんなことから再会して、たまたま車の免許を取りたい時期が重なって同じ教習所に通い始める。それが『森山中教習所』で名前の通り森の中にある。廃校になった学校の跡地のような外観で轟木の上司のコネで運営しているのでそこに決めるがいわゆる無認定の教習所で、大丈夫なのかと思うようなゆるい教習所でちょっと笑ってしまう。学科をダンカンさんが演じる校長先生(たぶん)が担当していておもしろい。車もオープンカーみたいな教習車でかなり変わっている。運転の方の教官を麻生久美子さんが演じていて、こんなきれいでそんなにおこったりしない人から教わるのだったら男子大学生だったら通う励みになるかもしれない。そして家族経営なのでアットホームでちょっと楽しそう。

仕事の為に通っていてわけありで暗い轟木も教習所にいる間だけは本当の自分でいられるような気がして清高や教習所の人と心を通わせたり、何も考えてなさそうで人に頼りがちな清高も実は家庭内にトラブルがあって教習所が心のよりどころになっていたりする。これが二人の共通点だけれど、相違点もあって、それが免許を取ることによって清高は自由になり、轟木は自由を失うところで最後の卒業検定のシーンは切なかった。

自分も清高と同じく学生時代、大学の2回生の夏休みに入るか入らないかぐらいに教習所に通った覚えがあるけれど、まず合格率とか事故率を気にして選んだのでこの『森山中教習所』とは真逆の学校だったように思う。ただただ厳しかった。命を守る為の教習なのでそれは仕方がないような気がする。そこで仲良くなった人(同じ大学の野球部だった人とめちゃくちゃヤンキーな年下の女の子)には二度と会わないけれど、どうしてるのかなとふと思い出した。 

森山中教習所

森山中教習所

 

 

蜜のあわれ

映画『蜜のあわれ(2016年公開)』を観た。監督は石井岳龍さんで過去の作品では『生きているものはいないか』『水の中の八月』『ユメノ銀河』などがあり神戸芸術工科大学で教鞭もとっておられる。そして原作は多彩な才能を持っていた文豪室生犀星の同名小説だ。これだけでどんな作品になるのか期待してしまう。出演は二階堂ふみさん、大杉蓮さん、真木よう子さん、高良健吾さん、永瀬正敏さんなどとても豪華なキャスティングだった。

ネタバレ注意です。

二階堂ふみさんが演じた赤井赤子はなんと金魚の化身でかなり難しい役だと思うのだけれど、二階堂さんにぴったりの役だった。いつも、赤いひらひらとした尾ひれのついたような衣装を身に付けていて、足下はぽっくり下駄(かわいい)を履いていて、普段からこだわりのある服を着こなす二階堂さんじゃないとできないと思った。大杉蓮さんは老作家で、真木よう子さんは老作家のわけありの過去の女の田村ゆり子で高良健吾さんはなんと芥川龍之介役だった。真木よう子さんは普段ショートカットでさばさばした役どころが多いのだけれど、今回は未練たっぷりでつい出てきてしまい後をつけてくるようなちょっと妖しい役でそれが新鮮だった。髪型もロングで青白いメイクで真っ白い着物ですーっと出てくる。

この作品は老作家を中心にした四角関係を描いたラブストーリーで赤子は恋人になってすぐに、ゆり子に出会う。二人はライバルになる。ゆり子は2ヶ月前に誰かに呼ばれたために出てきてしまったという。そして、老作家には第三の女がいることが発覚してさらにこの四角関係がややこしくなる。〈第1章 あたいの初夜、第2章 金魚のそら似、第3章 死と税金、第4章 命あるところ〉 というように小説を読み進めるように会話劇で展開していく。章のタイトルのイメージ通り直接的でないエロティックな雰囲気が終始流れるのだけれど、二階堂さんのキャラクターもあってかわいらしい。金魚っぽいダンスを踊るところが度々あってそれがすごくよかった。真木よう子さんもすごくきれいだった。ちなみに永瀬正敏さんは金魚売りの役なのだけれど、ただ者ではない感じを醸し出していた。どんな役やっても普通にならないのが永瀬さんのすごいところだ。

老作家に2ヶ月前に何があったのかがこの話の鍵になっていてどこかミステリアスだし、赤い照明が効果的に使われていてどこかレトロでおしゃれで観ている間まるで夢でも見ているようなふわふわした気持ちになった。

 

蜜のあわれ

蜜のあわれ

 

 

エミアビのはじまりとはじまり

映画『エミアビのはじまりとはじまり(2016年公開)』を観た。監督は渡辺謙作さんで過去の監督作品では『フレフレ少女』脚本家としては『舟を編む』がある。出演者は新井浩文さんや黒木華さんなど実力者と映画監督としても活躍されている森岡竜さんや前野朋哉さんなど個性的な俳優さんも多く出ていた。

ネタバレ注意です。
タイトルの『エミアビ』は漫才のコンビ名だ。誰もが主役に見える独特な雰囲気の作品なのだけれど、おそらくそのコンビを組んでいる森岡竜さんが演じた実道と前野朋哉さんが演じた海野が主役だと思う。そしてそのエミアビの元先輩芸人の黒沢を新井浩文さん、黒木華さんはエミアビのマネージャーの夏海を演じている。笑える作品だと思って観ると冒頭からちょっと裏切られるかもしれない。エミアビの一人の海野と黒沢の妹の雛子が同時に亡くなってしまう。エミアビの実道は方向性が分からなくなり活動停止になり黒沢の落ち込み方もひどい。タイトルに『はじまりとはじまり』とあるように、実道と海野の出会いからなぜ黒沢が元先輩なのかということやなぜ相方と妹が亡くなってしまったのかを、会話劇を通して描いている。

エミアビのコンビ名を決めた場面はもちろん、漫才のシーンまでもが泣ける。この作品の不思議なところは絶対笑えない(笑っちゃいけない)場面で笑いを要求されてそれがまたネタの完成度が高くてくすっときてしまって、その後自然と涙がでてしまうとうころだ。それがせつなくてなぜか暖かい気持ちになってしまう。森岡竜さんと前野朋哉さんはエミアビのコンビ名でM-1にも出場しているほどで作品内のネタは主なストーリー別にしてもおもしろかった。特にびっくりしたのは新井浩文さんもネタをやるシーンがあってこれがよかった。俳優さんとしてすごく好きなのだけれど実際芸人だったらファンになりそう。また作品自体が漫才のネタのような台詞になっていて黒木華さんは大阪出身ならではの関西弁を使ってこのネタのような流れにすごく乗れていておもしろくてかわいかった。東京が舞台と思ったのだけれど、景色としては横浜と千葉の海岸が出てきて印象に残る。
『自分自身が笑えない時に人を笑わせられるか』というプロ意識みたいなものがテーマになっていて、前に観た落語家の映画もそうだったけれど『人を笑顔にさせる仕事』はサービス業の中でも最たるもので美しささえ感じる。 

エミアビのはじまりとはじまり [DVD]

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ロスト・エモーション

映画『ロスト・エモーション(2017年公開)』を観た。監督はドレイク・ドレマスで『トワイライト』のクリステン・スチュアートと『ジャックと天空の巨人』、『X-MEN ファーストジェネーレーション』のニコラス・ホルトが主演している。

ネタバレ注意です。
舞台は世界戦争で陸の99.6%が失われた近未来の地球だった。すごく近代的な建物が使われていてCGのように見えるのだけれど、実は安藤忠雄さんの設計した建築物が撮影に使われている。外の風景も日本とシンガポールの景色ということでちょっと驚いた。製作はリドリー・スコットで安藤さんがコラボするなんて建築好きな人はたまらないかもしれない。いくつか知っている場所が出てきて感動した。淡路夢舞台と長岡造形大学は行ったことがあるのでSF映画になるとこんな風に変わるのかとびっくりした。

SFといっても内容は完全にラブストーリーだった。ニコラスが演じたサイラスとクリステンが演じたニアが住む共同体(イコールズ)では人間同士が親密な行為をすることが禁じられていて、感情をコントロールすることが義務付けられている。それに反するとSOSと呼ばれる欠陥者として治療されてしまう。イコールズではSOSにさえならなければ、なんでも揃っていて食べることには困らないが、裏ではいつも自殺者やDENと呼ばれる謎の施設へ送られる者が出ていてみんなSOSを発症することを恐れている。恋愛禁止の会社か!とつっこみたくなるけれど、差別もあったりするので感情をもたない人が完璧な人とされている。いくら冷静な人でも多少の感情の起伏はあるし恋愛なんて禁止されるほどしてしまいそうだなとここの政治には疑問をもった。出版部でサイラスとニアは出会うのだけれど、自殺者が出た時にニアが少し苦しそうな表情をしたことに気づいたサイラスはその日から感情がコントロールできなくなってしまってSOSに感染しステージ1と診断される。光に敏感になったり、集中力がなくなったりしていわゆる初恋をするところがこんなに苦しく悲しく描かれているSFはあんまりないかもしれない。

この作品はドレイク監督の三部作の三作目で、一作目は忘れられない過去を描いた『今日、君に会えたら』、二作目は逃れられない現在を描いた『あなたとのキスまでの距離』、そして今回の作品で可能性をかけた未来を描いたようだ。そして『愛なしに生きられるか』『愛のない世界のラブストーリー』がテーマになっている。ちょっと重いテーマだけれど、〈愛〉を際だたせる為に登場人物全員が白い衣装をまとい、白いインテリアの部屋に住んでいたり、持ち物を持たずに歩いたり、光にLEDを使ったりしていてシンプルで美しい。それに安藤さんの設計した無機質な建物が合っていてとてもきれいだと思った。三部作の前作は観てないので見比べてみてもおもしろいかもしれない。