映画『グレート・ミュージアム』

映画『グレート・ミュージアムーパプスブルグ家からの招待状ー』を観てきた。オーストリア映画で、ウィーン美術史美術館の美術収集室の改装に合わせて撮ったドキュメンタリー映画だった。美術館のドキュメンタリーということで美術品が中心に話が進むと思いきやそこで働く人やその人の仕事について美術館の舞台裏が観られておもしろかった。

以前、新潟に住んでいた時に家の近所に美術館があって、暇さえあればうろうろしていたので、中での仕事がどんなものなのか気になっていたので、詳しく見られて勉強になった。気になったのは修復家の仕事だった。絵画の虫の穴を修復するだけでなく、顕微鏡でどんな虫なのか調べたりするのが細かい作業だけれどちょっとおもしろそうに感じた。同じ修復家でもアンティーク時計の修復家の仕事は大変そうだった。壊せない上、細かい作業を求められる。でもやりがいがあると思う。あとは国立なので国家予算を医療費などと争うことなるという予算の会議の様子も興味深かった。

もちろん、所蔵品の紹介もいくつかあって美術が好きな人はたまらないだろう。有名なのはピーテル・ブリューゲルの『バベルの塔』だが、一番最後に登場する。ヨハネス・ホルツハウセン監督はこの美術館が常に内側から変化し、再構築しながら生き続ける生き物ととらえて、「永遠と終わることのないプロセス」を絵画のテーマとする『バベルの塔』を使ったようだ。

美術史を学んだ経験のある監督らしい、まるで研究員の方の説明付きで美術館を巡ったような気分になれる贅沢な作品だった。