東京ウィンドオーケストラ

もともと、映画は大好きだけど、最近特におもしろい。2月、3月はアカデミー賞日本アカデミー賞で好きな映画作品、監督、俳優さんが紹介されたり、受賞するのが見られるからだ。昨日も『湯を沸かすほどの熱い愛』で宮沢りえさんと杉咲花さんが、妻夫木聡さんが『怒り』で受賞したりして個人的に感動した。
大作よりもミニシアターで上映されるような作品を観ることが多いのだけど、『東京ウィンドオーケストラ』もそのような映画だ。監督・脚本は坂下雄一郎さんでまだ若手だ。過去の作品に『神奈川芸術大学映画学科研究室』などがあるようなのでまた観てみたい。

ネタバレ注意です。

『東京ウィンドオーケストラ』はかわいいコメディだった。舞台は世界遺産屋久島だ。屋久島のランドマークも見られておもしろいけれど、モヤモヤさまーずのようにあまり観光では行かなそうな中学校やバス停、役場も出てきて心が癒される。

出演の俳優さんで知ってるのは、観光課の橘和也役の坂下雄一郎さんだけだったが、初めて見る俳優さんも個性的で印象に残った。
主演の中西美帆さん(美人)演じる観光課職員の樋口詩織が事務の手違いでプロの有名オーケストラを招いたつもりだったが、よく似た名前のアマチュアのオーケストラに連絡してしまうところから話は始まる。最初に気づくのが招かれた方でどうしようと悩む姿がかわいらしい。

やたらと豪華なホテル、会場が用意されていたり地元の中学校を訪問して音楽の極意を教えてほしいと依頼されたり、最終的にポスターに『東京ウィンドオーケストラ』と書かれていることで確信する。自分達は『東京ウインドオーケストラ』だからだ。樋口もついにもらった名詞と演奏でおかしいと気づくが、イベントの企画者の橘があまりにも『東京ウィンドオーケストラ』のファンで来てくれたことに喜んでいるので言い出せない。そして、このまま演奏してしまおうと無茶な提案をする。途中、上司にバレたりして中止されてしまいそうになるが、こんな大きな会場でお客さんも沢山いる前で演奏する機会はもうないし、何より演奏したい、どうせなら演奏して後で怒られようと強行する。

結局、1曲演奏して、「撤収、撤収!」で会場を後にするのだけど、橘が追いかけてきて「あまりにも下手でびっくりしました。また来てください。」と笑顔で声をかけるシーンがすごくかわいらしくて印象に残った。
会場もなぜかアンコールの拍手が続いていて、演奏することを楽しんでいることが観客に伝わり感動を呼んだことが分かる。
結局、事務のミスで樋口と橘が始末書を提出することになるのだけれど、暗い雰囲気はない、さわやかな後味だけで、また続編があれば観てみたいと思う作品だった。