マン・アップ

イギリス映画『マン・アップ/60億分の1のサイテーな恋のはじまり(2016公開)』を観た。イギリス映画はもともと大好きなのでとてもおもしろかった。サイテーとあるが大人のピュアな恋愛映画だ。出会い方が変わっているだけで。

主役のナンシーを演じるレイク・ベルのいきいきとした演技が光っていた。レイク・ベルは過去に『恋するベーカリー』などに出演する女優で監督でもある。そして相手役ジャックを演じたサイモン・ベックがこの作品の製作総指揮をしている。コミカルな演技なのにかっこよかった。サイモン・ペックは過去『ミッション・イン・ポッシブル』に出演しているようだけれど、この作品が似合っていると思った。

ネタバレ注意です。

ナンシーは自分のことを負け犬と思っている34才の独身で絶賛婚活中という役どころだった。友人に男性を紹介されても全然気分が乗らない。家族も心配している。ある日、両親の結婚40周年のパーティーに招かれスピーチをすることになる。両親のいる街へ行くことになるのだけれど、そこに行く電車内である女性に出会う。電話で姉と話しているのを聞かれ、「一方的にかわいそうな女性」と思われて、人生を変える本『60億人とあなた』を薦められる。話せば話すほど合わないその女性に腹が立ち無視して眠っているいる間に女性はいなくなっていて「ここを読んで!」とメモを挟んだその本が自分の手元に置かれていて、返そうと追いかけるも見つからない。この対照的に見える女性とのやりとりもクスッとくる。そして駅の時計の下でキョロキョロしているとジャックに話しかけられる。本が目印のシークレットデートの待ち合わせ場所にいたために人違いをされてしまう。違うと訂正しようと思うが、ジャックが話すテンポに圧倒され、しかもジャックが自分の好きな映画のセリフを偶然口にすることで(ハンニバルレクター博士の「交換条件だよ、クラリス」というセリフがお気に入り)、ナンシーはジャックに合わせてデートしようと決意し、結果的にデート相手を強奪することになる。

途中、ナンシーはボーリング場で身バレしたり、ジャックは別居中の妻とバーで出くわしたりして数時間の間に半ば事故のように二人の距離が近づいていくが、その様子がセリフやダンス、ボーリングなど凝っていない方法で表現されていて脚本がすごいと思った。自分的にはジャックをナンシーがバーのトイレで励ますシーンが一番いいと思った。

作品の舞台はロンドンで街並みを見て楽しむことができるし。作品中ナンシーが街や駅の中を走るシーンがたくさん出てきてスピード感があってかっこいい。異常なほど女子力が低く観客を心配させるナンシーが驚くほどかわいい女性に変化していくところが見ていて微笑ましかった。大人の恋愛を忘れている人にはオススメの作品だと思う。