愛しき人生のつくりかた

『愛しき人生のつくりかた(2016公開)』を観た。フランス映画だ。家族の物語でまったりとした空気の作品で、テーマとはまったく逆のような不思議な感じがした。そのテーマというのは短い人生の中での『選択』『出発』だと自分は感じた。

ネタバレ注意です。

話は墓地で親族・友人が集まるシーンから始まる。主人公のロマンは小説家志望の青年で仕事の面接が重なり祖父の埋葬に遅れてしまう。このロマンがめちゃくちゃ感じがいい。優しくて、家族思いで、おばあちゃん子で祖母にいつも寄り添っている。祖父が亡くなり祖母が一人暮らしになり、父親も定年退職が目前で夫婦間にすこしズレが出たりして何もかもが重なる。そんなときに祖母のマドレーヌがケガをして一人暮らしをさせられなくなり老人ホームに入居させることなる。音楽や絵画などの芸術やこだわった料理が出る高級なホームだけれどマドレーヌは自由を愛する人なので気に入ってない。ロマンは父親の気持ちも祖母の気持ちも理解しようとしてマドレーヌの外出に付き合ったりして気を遣う。そこがかわいくて好感が持てる。同居の友人カリムとの関係も微笑ましい。カリムはロマンのいい相談相手でアドバイスが個性的でキュートだ。

ある日、マーガレットが失踪する。それをロマンが探しに旅に出ることになり、旅の途中でいろんな人々に出会い、成長していく。それが何ともさわやかに描かれている。挿入曲がおしゃれで、パリやノルマンディの風景もきれいだった。ロマンは小説家を目指す傍ら運命の人を探しているので恋愛映画でもある。出ている俳優さんも全員キャラが良くて印象に残る人ばかりだ。いい季節になってきたし、旅行に出掛けたくなるような作品だと思う。

 

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