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ハイキャッスル屋敷の死

イギリスの作家であるレオ・ブルースが書いた推理小説『ハイキャッスル屋敷の死(扶桑社)』を読んだ。1958年の作品(「A Lose For the Hangman」)なのだけれど、まったく古さを感じない、まるで最近起きた事件のように楽しんで読めた。

ネタバレ注意です。

海外の作品によくあることだけど、この作品も例外なく登場人物が多い。主役はキャロラス・ディーンとういう男性で本業はニューミンスター・クィーンズ・スクールの歴史教師で趣味で探偵をしている。そして、その学校の校長のヒュー・ゴリンジャーにある事件の解決に手を貸して欲しいと頼まれるところから話は始まる。食品製造業で成功し貴族にまでなった友人であるロード・ペンジに脅迫状が届き不安がっているので話を聞いてあげて欲しいと頼まれて、自分には向かないからと断っているうちについにサセックス州ハイキャッスル屋敷で殺人が起こる。そしてそれがロード・ペンジの秘書であるマイクル・ラチェットが何者かに射殺されるのだけど、殺された時に来ていたコートがロード・ペンジのコートを着ていて、脅迫状との関係を疑い、ついにキャロラスは屋敷に行って事件解決に尽力することになる。

その屋敷がどうも怪しい。ついついキャロラス目線になって読んでしまう。成金ぽい創られた感たっぷりのインテリアに何か隠してそうな屋敷の住人達。まず、同じく食品製造業の家から嫁いだ奥さんのレディ・ペンジや息子ユースタス、ロナルド、娘のハーマイオニの家族関係がぎくしゃくしていて気になるし、精神的に不安定なロナルドの家庭教師のロックヤーや執事のチルハム、ラチェットの家政婦のカーカー夫人などその他下僕、従僕、旅籠屋に泊まっていた客のトランパーや少し前に屋敷を退職した運転手グリブリーなど全員怪しく思えてきて一人一人のキャラを追いかけていくうちに多分読み終わって、解決する。

事件はその射殺事件以外にもいろいろ起こるので小さい事件も見逃さず読むと面白い。最終的に「13の条件」(動機やらアリバイ、性格など)にあてはまる人を犯人だと指摘するところがある。推理物の基本かも知れないけれど、やっぱり正統派の話はいいなあと思ってしまう作品だ。

 

ハイキャッスル屋敷の死 (海外文庫)

ハイキャッスル屋敷の死 (海外文庫)