選挙の勝ち方教えます

映画『選挙の勝ち方教えます(2015公開)』を観た。アメリカの映画でサンドラ・ブロックや『ルビー・スパークス』ゾーイ・カザンが出ていた。サンドラ・ブロックといえばコメディの女王というイメージが強いけれどこの作品ではかっこよくておもしろくて繊細という難しい役どころを魅力的に演じていて、もともと好きだけれどもっと好きになった。

ネタバレ注意です。

サンドラ・ブロックが演じるのは選挙戦略家というあまり聞き慣れない職業のジェーン・ボディーンという役だった。カラミティ(疫病神)ジェーンというあだ名を付けられたりして6年その仕事から離れて山奥で陶芸などしながら隠れるようにくらしていたがある日、ボリビアの大統領選の仕事に誘われる。かなり勝つのが難しい戦いになるのを予想して、負ければジェーンのせいにしようという裏もあったが、ジェーンはその仕事を受けることにする。なぜなら、自分が担当するカスティーヨの対抗馬の選挙戦略家がライバルのパッド・キャンディだったからだ。

舞台は基本的にボリビアだった。あまり詳しくない国だったので、作品を観て知ることが多かった。南米では最も高地で孤立していて都市部の富裕層が政治と経済を支配するが国民の大半が貧しく軍事政権やクーデターを戦車で制圧するような国のように描かれていた。そしてジェーンが仕事で支持するカスティーヨは米国出身で地元の有権者から嫌われているのでかなり苦労する。対抗馬のリベラは日和見主義で圧倒的な人気者なので国際通貨基金IMF)加入では意見が違っている。なかなかジェーンはエンジンがかからない。怒りが彼女のガソリンだがなかなかその機会もない。

ある日カスティーヨが演説中に襲われる事件が起こりそれがきっかけでスイッチが入る。それがライバルのパッドの仕業と見抜いたからだ。そこからは本当におもしろかった。選挙の裏側をおもしろおかしく表現している。CM担当がいたり演説担当がいたりチーム戦で、ライバルチーム同士が足の引っ張り合いになったりして笑ってしまうところがたくさんある。ジェーンが考えた戦略や有名人の格言とかを使う台詞はテンポがよくてかっこよかった。カスティーヨの商標を『危機』に変えてイメージアップして国の危機感を唱うことで他の候補者との差別化をはかるのだけれど、これが原題(『our brand is crisis』)になっている。これも含め戦略はおおまかには3つぐらい?あったように思うので是非作品で観て欲しい。
選挙に特化した映画でこんなにおもしろい作品は初めてかもしれない。