奇跡がくれた数式

『奇跡がくれた数式(2015公開)』を観た。イギリスの映画だった。ジェレミー・アイアンズと『スラムドッグミリオネア』のデブ・パテルが出ていた。

1914年の英国ケンブリッジ大学トリニティカレッジが主な舞台になっていた。タイトル通り実在の数学者の実話が元になった作品だった。昔から数学・数字はあまり得意ではなかったので、逆に別世界を見ているようでおもしろい話だと思った。

ネタバレ注意です。
主役のラマヌジャン(デブ・パテル)はインドのマドラス出身の数学の天才で地元の職場の上司の薦めでケンブリッジ大学の数学教授のハーディーに「無限の位数」の論文に異論を唱える手紙を送る。「積分の無限級数」の内容に興味を持ち大学の唯一の味方で友人のリトルウッドに相談して大学へ特別研究員としてラマヌジャンを迎えることにするのだけれど、1914年といえばインドがイギリスの植民地だったりしてラマヌジャンはひどい差別を受けたり、宗教の問題や菜食主義者で食べ物も自由に食べられなかったりする場面では心が苦しくなった。

地元マドラスではイギリスほど教育が発展していなかったため自己流で勉強してきていて、ハーディーと対立する派閥の教授ハワードの講義で証明が未完成なまま問題を自己流の公式で解いてしまい「自分の講義では目立つことをするな!」と脅されたりして天才がゆえの苦しみを味わうシーンでは涙してしまった。小学生の時にちょうどこのラマヌジャンみたいな人が同じ塾にいて、植木算だの流水算だのいろんな公式を習ったけれど、「あの人は覚えなくてもあみ出せる」と言われていたことをちょっと思い出した。その後数学オリンピックに出たりしてのびのび勉強していたので、時代や生まれた国に恵まれていて本当によかったなあと感じる。

そんなラマヌジャンをハーディーが励ます場面があって、数学者のオイラーやヤコビの名前を挙げてラマヌジャンも同じ天才だという。なぜならその数学者と同じように無限数級の愛がノートにあふれているという。そして大学内の図書館(レン図書館)に連れて行きニュートンの文献「自然哲学の数学諸原理」を見せて、自己流の公式を重んじ証明を軽くみているラマヌジャンニュートンはひたすら証明をしてきたこと、そして一番名誉なのはこの図書館に自分のノートを並べてフェロー(王位協会会員)の称号を得ることだと伝えてやる気を出させる。このシーンがすごくかっこよくて印象に残った。
その後ラマヌジャンは第1次世界大戦に巻き込まれたり、祖国に残した家族とごたごたしたり、数奇な運命を辿ることになる。その中で『高度の合成数』『分割数の公式』などいろいろ功績を残しているようだ。いまいちどんなものかピンとこないけれどちょっと調べてみたくなった。 

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