CITIZENFOUR

シチズンフォー/スノーデンの暴露(2016公開)』を観た。スノーデンとは元CIA職員のエドワード・スノーデンのことで、他にもオリバーストーン監督の映画『スノーデン』もあるけれど、こちらはドキュメンタリー映画の方だ。監督はローラ・ポイトラスで9.11以降のアメリカを描いた3部作の最後の作品のようだ。

ネタバレ注意です。
2012年に監督のローラ宛に匿名のメールが届きそれが、「あなたはNSA(米国国家安全保障局)の監視対象になっています」という内容でそれがきっかけで香港に滞在するスノーデン氏にインタビューし作品を作成するきっかけになる。しかもローラの協力者に英国のガーディアン紙に所属のグレン氏を指名してくる。NSAはインターネット9社のサーバーに直接侵入することができて何の嫌疑もなく情報を収集監視できるとかCIAではドローンからの映像がいつも流されているとか企業の協力を得て通話記録が得られるなど国民のプライバシーの侵害が疑われることばかりで穏やかではない。

それをガーディアン紙は取材し報道する。最初は匿名だったのだけれど、個人を特定しようする動きが活発になり、結局スノーデンは実名で内部告発をすることになる。「知的自由を守りたい。それが人々に貢献していると思っている。」と告発の動機を語る場面がある。マスコミにも顔出しをしてそれに賛同する人物が多くなり大きな反響がある。そしてNSA基地局が米国以外にもあるために世界レベルで問題になる。例えばすべてのドローンがは実はドイツから飛行しているとかベルギーのインターネット会社『ラヴァビット』ではNSAの監視システムに協力したくないので会社を閉鎖したり、そしてスノーデン氏から指名を受けたガーディアン紙は英国政府の圧力を受け一部情報の破棄をさせられるようになったり、グレンの仕事のパートナーが空港で拘束を受けたりといろんな弊害がでるようになる。

一方スノーデン氏は米国から情報漏洩で訴えられ亡命してなんとか生活しているのだけれど、作品の最後でふと疑問に思う(観客に問いかけるような作り方をしているのかも知れないけれど)。英国が事件に関わったことで米国だけでは分からなかった協力企業が判明したり、スノーデン氏に触発された正義感に溢れる情報提供者が確実に監視対象に加えられていることに気づかされる。見終える頃には内部告発者とはスノーデン氏とはどんな存在なのか不可解に思えてしかたなかった。