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11mimutes

映画『イレブン・ミニッツ(2015公開)』を観た。ポーランドアイルランドの合作映画で舞台はワルシャワだった。『ザ・シャウト/さまよえる幻郷』や『出発』のイエジー・スコリモフスキが監督している。

ネタバレ注意です。

ミステリー映画で最初から最後まで観客が登場人物について推理しないとこの映画は進まない。正直、人物像を会話や場所、行動で想像するのは難しいと思った。冒頭はまるでホームビデオのような映像からはじまる。その後、女優やその夫、映画監督、犬とその犬を散歩させる女性、バイク便の男、ホットドッグ屋、医師、質屋に強盗に入る少年、橋の絵を描く老人、高層アパートで過ごす恋人たち(一人は登山家?ビルの窓拭きの人?)が出てくるが確証はない。それぐらいややこしいし、風景は似たような場所なのにあまりにも関わりあいがなさそうなのであえてつながりを探してしまい注意散漫になってしまう不思議さがある。もともと細かいところが気になる性格なので正直つかれた。

自分なりに登場人物の共通点は何か考えてみた。数人が空に何かを見たり、画家の老人は絵に黒い点を思いがけず描いてしまう。少年はそれを見て空にこれを見たのかと聞く。その橋でたまたま映画の撮影をしていて映像のチェック時に画面に黒い点(ほこりのようなもの)を見つける人もいる。そして他の人物も何かしら訳ありで心に暗闇のようなものがあったりしてこの『黒いなにか』がすごく意味がありそうで怖かった。タイトルに『11』という数字が入っているが、この数字に縛られるのも気になる。例えば登場するする主な人物は11人であるとか作品にでてくるホテルのルームナンバーが『11階の1111号室』など探せばもっとある。
作品の最後でなるほどと全てが理解できるけれど、それまでのもやもやがちょっとしんどかった。全体的にはすごくこだわりが詰まっていて個性的でおもしろかったと思う。