クリーピー

最近洋画ばかり観ていたような気がするので久しぶりに邦画、『クリーピー/偽りの隣人』を観た。監督は黒澤清さんで過去に『岸辺の旅』でカンヌ国際映画祭で「ある視点賞」を受賞した経験がある実力派だ。私は『トウキョウソナタ』を観たことがあるが全然作風が違っていてびっくりした。この『クリーピー/偽りの隣人』はタイトルからしておどろおどろしいけれど、ホラーだった。日本特有のしっとりとした怖さがあった。

ネタバレ注意です。

西島秀俊さん、竹内結子さん、香川照之さん、川口春奈さん、東出昌大さんなど豪華な出演者だった。
舞台は東京郊外で西島さんが演じる高倉が引っ越しをしてから事件にまきこまれる。妻の康子を竹内さんが演じていた。ここに引っ越した理由は高倉の転職で刑事をやめ大学で犯罪心理学の教鞭をとることになったからだ。『MOZU』もかっこよかったけどこの役も常に冷静で知的なところがあって役にぴったりだと思った。『MOZU』といえば香川照之さんでまた西島さんと共演していた。香川さんが演じたのは高倉の引っ越し先の隣人の西野という男の役でめちゃくちゃ気味が悪い。香川さんが演じると上手すぎてなんかイラっとする。ある日、高倉の元同僚の野上(東出昌大さん)が訪ねてきて、一緒に6年前に起こった未解決の〈日野市一家失踪事件〉を調べようと誘われる。元々この事件に興味を持っていたので、唯一失踪していない娘の本田早紀に会うことにする。調べるうちに本田家の隣人の水田家も実は人がいないことが分かる。

一方で、康子は地域に馴染めず悩む。特に西野の対応に困る、感じ悪いときもあれば距離がすごく近い時もある。娘を紹介され病気の妻もいる聞いて何となくこころを許してしまい家を行き来するようになる。自分だったら絶対ここまでしないのでホラー感が増した(共通点は近所というところだけだし、さすがに家は怖い・・)。
そして高倉は調べているうちに自分の家が事件のあった家の環境に似ていると気付き隣人の西野を調べ始める。西野に娘と紹介された澪がこっそりと「あの人父親じゃありません。全然知らない人です。」と言ったこともひっかかったからだ。
自分も今まで引っ越しが多くてそのたびにご近所にあいさつしに行ったり、またされたりしたことはあるが、よく考えればどんな人なのかよく知らない。ホラーだけれど身近で起こりうるホラーだと感じた。原作は前川裕さんの同名小説で続編(『クリーピースクリーチ(光文社文庫刊)』)も出ているようなのでまた読んでみたい。

 

クリーピー 偽りの隣人