クローズド・バル

映画『クローズド・バル/街角の狙撃手と8人の標的(2016年公開)』を観た。スペインの映画だった。最近観たスペイン映画では『マジカルガール』がある。この作品も『マジカルガール』に負けないぐらい個性的だった。

ネタバレ注意です。
舞台はスペイン・マドリードのモステンセスにあるバルだった。そこに偶然居合わせた8人が、事件に出くわす。ジャンルはミステリー映画になるのだろうか、パニック映画に変わる瞬間があって、その変化がおもしろい。

サブタイトルの『8人の標的』の8人はまったく面識がない8人で、男性に合う予定がある美女のエレナ、髭をはやしたヘッドホンで何かを聴いているナチョ、常連客の孤独な中年女性のトリン、ホームレスのイスラエルと店員のサトゥルとサラリーマン風の男性、元刑事の男性、店主の女性が店内にいるときに店のすぐ前で男性が銃撃される。それがどこから狙われたか分からないし、繁華街なのになぜか人がぱったりといなくなる。倒れている男性を介助に行った人も撃たれ、8人は外に出られなくなる。

テレビを見ても報道されていない上、目を離した隙に外にあった遺体が消えている。まったく状況がつかめず、8人はいろいろ推理を始める。政府の実験なのか、それともテロなのか考えてついに犯人はバルの中にいるのではないかとお互いを疑いはじめ、持ち物検査など始めてしまう。それで、8人の素性が分かってくるが銃撃については分からない。それどころか、怪しげな車が来て、タイヤを燃やし火事をでっち上げている。そして、もう一人店内に人がいたことが分かり、そこから考えもしない方向にストーリーが展開する。

人が密室に閉じこめられ、死を意識したときどうなるのかということがテーマになっているように感じた。こういう映画は今まででもよくあったように思う。この映画のおもしろさはなぜ密室になってしまったかをひたすら登場人物と一緒に推理するところにある。単なるホラーだと結局理由は謎のままだったりして気持ち悪い感じで続編に続いたりするけれど、これはそんな話ではなかった。

監督はアレックス・デ・ラ・イグレシアで過去の作品では『気狂いピエロの決闘』があるようだ。ヴェネツィア国際映画祭では銀獅子賞と金オゼッラ賞を受賞しているようだ。今回の作品が意外性があっておもしろかったので、また機会があれば観てみようと思う。

 

クローズド・バル 街角の狙撃手と8人の標的 [DVD]

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