アイ・イン・ザ・スカイ

映画『アイ・イン・ザ・スカイ/世界一安全な戦場(2015年公開)』を観た。イギリス映画だった。監督はギャビン・フッドで俳優のコリン・ファースが製作に関わっている。ヘレン・ミレンバーカッド・アブディアラン・リックマンなどが出演している。戦争映画でロンドンやアメリカ・ネバダ州、ハワイ、ケニアシンガポールなどの都市が登場するのだけれど、撮影されたのはすべてケープタウンらしい。ギャビン・フッドが南アフリカ出身ということもありすべてのシーンをうまく撮影することができたようだ。戦争映画だけれども今までみてきたような作品とは一味も二味もちがっていた。戦争の機械化、ドローン戦争を描いた映画だった。

 ネタバレ注意です。

ヘレン・ミレンはイギリスの軍人、キャサリン・パウエル大佐を演じていた。イギリス国籍のテロリストを6年間追っている。そして情報員がケニアで殺害されてテロリストの捕獲を指示される。テロリストのグループにはアメリカ人が2人いるため英・米の合同の作戦になる。戦争が機械化され、現地に部隊が行かなくても戦争が可能になることを目の当たりにして驚いた。その代わり手順が複雑で法務を担当する政治家やそれを仲介するフランク・ベンソン中将校(アラン・リックマン)の決議を経ることが必要で、その人物がロンドンやシンガポールにいて電話やメールでの遠隔決裁をしていて、すごく現代っぽいというか米ドラマの『24』で大統領にジャック・バウアーが連絡して恩赦をもらうシーンを思い出した。

そしてなんとかケニアのアジトでテロの対象者を確認することができたのだけれどそこで自爆テロを起こしそうなもの、例えば爆弾やそれを装備できるベストなどを大量に用意していて殺害予告の撮影までしていて一刻を争う状況になり捕獲ではなく暗殺に作戦を切り替える。
軍事会議はロンドンの官邸のようなところで行われ軍事行動の指示を出すのは英サリー州でドローンの操縦士がいるのは米ネバダ州で監視するのはハワイで友好国で対象者が潜伏するケニアには現地秘密情報機関があって小型のドローンを操縦し場合によっては軍隊も動かすことができて、とにかく現場がバラバラで手順も複雑なので作戦がスムーズに行かない。撮影も実際にバラバラにして苦労したらしい。

そしてドローンで攻撃をしようとするも、何も知らない無実の民間人がそばにいて付属的損害(CDE)予測されて、どうするのかキャサリンやフランク、実際に攻撃をする操縦士が決断を迫られる。『軍事的努力による正義感』がこの作品がテーマになっていて、最後にこの決断が正しかったのかということを問題提起している。昔の戦争映画のように血で血を洗うようなシーンは無いけれど、関わった人が傷つくことには変わらないなと感じた。ガイ・ヒバートは8年前にこの作品の脚本を書いていて当時はまだドローンで攻撃は行われていなかったが現在ではそれが可能になっていて、作品に登場する小型のドローンも実際に今はあるらしい。SFだ、想像だと言われていたことがそうでなくなっていることが怖いと感じた。