フラワーショウ!

映画『フラワーショウ!/Dare to Be Wild(2016年公開)』を観た。アイルランドの映画だった。監督はビビアン・デ・コルシィで私はこの人の作品を観るのは初めてかもしれない。出演者も初めて見る人ばかりだった。イギリス映画はよく観るけれどアイルランドの映画はあまり今まで観てなかったような気がする。主演を演じたエマ・グリーンウェルケイト・モスにちょっと似ているなと思った。

ガーデンデザイナーのメアリー・レイノルズの実話を元にした話だった。景観をデザインする仕事があるということは聞いたことがあったけれど、詳しくは知らなかったのですごくおもしろかった。自分が思う庭師とはちょっと違っていて何だか神秘的な話だった。

ネタバレ注意です。

メアリーはアイルランドの田舎で生まれ、自然に囲まれて育った。家の近くにはストーンサークルがありそこへ行くことは父親から止められていた。しかしそこが好きで行くと妖精に話しかけられ、地球が砂漠化する幻を見る。自然にさらに興味を持つようになり、持ち前のデザイン力を生かした仕事に就こうと思いダブリンに上京し、有名園芸家の元で見習いで就職する。メアリーが面接の時に持って行ったノートに描かれたデザインをその園芸家が気に入ったからだ。顧客はお金持ちや著名人ばかりで有名園芸家はパーティーなどを積極的に開いて営業的なことばかりして実際にデザインするのはメアリーでまるでゴーストライターのように働かされる。コネクションの為に今はガマンの時だと陰では泣きながらも頑張るが、ある日突然お試しだったからと一方的に解雇される。メアリーが今まで書きためてきたデザインノートだけが目当てでそれが手に入ったのでお払い箱になったのだ。ファッションデザイナーが部下のデザインノートを盗んでそれを発表したとかなんとかいうドロッとした昔のドラマを思い出した。メアリーがたくましく、周囲の友人やここから出会う人物に恵まれているのでこの作品はとくにドロッとはしていなかった。考えを切り替えるために世界最高峰の「チェルシーフラワーショウ」に出場を決めるところがかっこいい。ただ出場資格の規則が厳しく、熟練者でないと願書さえもらえない。あきらめたくないので何度もそこの事務局に電話して事務員さんと仲良くなるところがかわいかった。自然をそのままにデザインするというコンセプトを持つメアリーの自伝なので、自然がより美しく見えるカメラワークが満載でとても見応えがあった。