太陽が知っている

映画『胸騒ぎのシチリア(2016年公開)』を観た。伊・仏合作の作品だった。監督はルカ・グァダーニ監督で実はアラン・ドロン主演の『太陽が知っている(1968年公開)』をリメイクした作品だった。『ナルニア国物語』『フィクサー』『ベンジャミン・バトン』のティルダ・スウィントンとちょっとセクシーでかわいい役が似合う『ソーシャル・ネットワーク』『ワタシが私を見つけるまで』のダコタ・ジョンソンレイフ・ファインズマティアス・スーナールツが出演していた。

ネタバレ注意です。

実はリメイクだったということに最後まで観ても気付かなかった。かなり前に観たのでいろいろ忘れているけれど『太陽が知っている』はすごくサスペンス色が強かったように思う。この『胸騒ぎのシチリア』はほとんどラブストーリーだった。大人の少しややこしい四角関係を描いている(最近四角関係の話をよく観ているような気がする)。

ティルダ・スウィントンが演じたのは声帯手術をしたばかりで静養にパンテッレリーア島に来ている世界的ロックスターのマリアンという難しい役だった。声が出せないので身振り手振りか小声か聞き取りにくいしゃがれた声で最後まで演じる。そこで年下の恋人のポールと滞在している。そのポールをマティアス・スーナールツが演じている。そこにサプライズでマリアンの元夫のハリー(レイフ・ファインズ)がやってきて、しかも一年前に存在が発覚した娘のペン(ダコタ・ジョンソン)を連れてきたことでマリアンとポールの関係がぎくしゃくしはじめる。

なぜ四角関係なのかというとハリーがペンを娘以上にかわいがるのをマリアンが変に思ったり、ペンはマリアンがハリーからポールに乗り換えたと感じていてよく思っていなかったり、ポールはハリーの仕事の後輩でライバル心があったり、ハリーとマリアンはお互いまだ気持ちが残っていたり、ペンがポールを少しいいなと思っていたりと登場人物が少ない割に恋愛感情、嫉妬心がごっちゃごちゃになっているからだ。こんな感じで一緒にいても実際のところは楽しくなさそうだけれど、みんな気持ちを隠し、駆け引きしていてそれがシチリアというリゾート地の美しい景色と変にマッチしていておしゃれに感じてしまった。

マリアンがロックスターでハリーとポールは業界人という設定なので挿入された音楽もちょっとかっこいい。ティルダ・スウィントン(細い!)とダコタ・ジョンソンの対照的なリゾートファッションも観ていて面白かった。元になっているアラン・ドロンの『太陽が知っている』も観直してみたい。