A Royal Night Out

映画『ロイヤル・ナイト/英国女王の秘密の外出(2016年公開)』を観た。イギリスの映画で監督はジュリアン・ジャロルドで過去の作品では『モンキー・ブーツ』などがある。先日観た『シングストリート 未来へのうた』の演技がすごく好きだったのでジャック・ライナーが出ている作品を選んだ。この作品も主役ではないのだけれど一番目立っていてかっこよかった。そしてタイトルに惹かれてしまった。女性が好きなキーワードがしっかり入っている。『ローマの休日』や『あんみつ姫』もそうだけれど、プリンセスがお忍びで外出する話はいつの時代も女性が憧れるシュチュエーションだと思う。

ネタバレ注意です。

この映画はロンドンの1945年5月8日のたった一日、〈ヨーロッパ戦勝記念日〉を描いた作品だった。そして主役は英国エリザベス女王で実話を元に分からない部分を想像して創ったファンタジーで少しコメディだった。ドイツとの戦争が終わりお祭りムードが高まるその日にエリザベスは妹のマーガレットに誘われて二人で外出の許可をもらう。自由行動ではなく近衛兵が付くような外出で最初はちっともお忍びではなかったのだけれど、人の多さとどこか浮ついた雰囲気で近衛兵とはぐれ、奔放な妹ともはぐれてエリザベスはマーガレットを追いかけるちょっとした旅をすることになる。

二人がお嬢様をさらに越える王妃である為にかなり珍道中になってしまう。妹は危なそうなところが危ないとも分からない無敵さがあって危険な区域に行ってしまうし、それを追いかけるエリザベスは道はもちろんバスの乗り方も分からない。自分もわりと何とかなるわと思う方ではあるけれど王妃の勇気と好奇心に感心した。お金も持たずに外出してバス代が払えず、そこでジャックという空軍兵(ジャック・ライナー)に払ってもらったあげく道案内までしてもらうというちょっとうらやましい状況になる。『ローマの休日』でいうジョー・ブラッドレー(グレゴリー・ペック)との出会いみたいな感じだけれど、ジャックは変わった人に絡まれたぐらいに思っていて最初かなり迷惑気味でこっちの方がおもしろい。結局、巻き込まれてラブストーリーになっていくのだけれど。

映画の中でも出てくるが、当時エリザベス女王は19歳でマーガレット女王は15歳の時なので若者らしく第二王妃を『P2』と呼んでいたらしくそれが気さくでかわいかった。王女の話なので衣装も気になるところだけれど、エリザベスはドレスと意外にも軍服を着ている場面がある。実際に市民によりそう性格と言われ現在も高い支持を得ていることを作品ではこの軍服で表現しているのかなと感じた。ロンドンの話ではあるけれど、撮影はイングランド北部のハルというところでしていてそこに1940年代のロンドンを作り上げ、バッキンガムはダービーシャーのチャッツワース・ハウスの美術品の中で撮影していて貴重な調度品が出てくる(マーガレットが実際に弾いたピアノなど)。そしてトラファルガー広場のシーンは実際に5月8日のヨーロッパ戦勝記念に撮影したらしくて臨場感があった。テムズ川などイギリスの名所も見られるのでプリンセス同様観光した気分になった。

 

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