モヒカン故郷に帰る

映画『モヒカン故郷に帰る(2016年公開)』を観た。監督は『南極料理人』の沖田修一さんでこの作品では脚本も担当している。主演は松田龍平さんで他に柄本明さん、前田敦子さん、もたいまさこさん、千葉雄大さんなどが出演している。

ネタバレ注意です。

舞台は広島の戸鼻という島だった。松田龍平さんが演じたのは東京で活動する売れないバンドマンの田村永吉という役だった。そして前田敦子さんは永吉の彼女の会沢由佳で7年帰っていない永吉の故郷に由佳を連れて帰省する。その故郷が広島戸鼻町という設定なのだけれど、実際は広島の下浦刈島、上浦刈島・豊島・大崎下島などで撮影されているらしい。私も先日帰省していたので自分を重ねてしまうところが何カ所かあった。

永吉の父親の治を柄本明さんが演じている。柄本明さんマルチになんでも演じることができる俳優さんだけれど、特に父親役には泣かされることが多い。『悪人』でも被害者の父親を演じていたけれどその役が忘れられない。今回の父親である治は『悪人』の時の父親とはちょっと違う。すごくかわいい。好きなのもがはっきりしていて地元愛がすごい。矢沢永吉と広島カープの大ファンで、中学生に吹奏楽を指導しているのだけれど選曲が矢沢さんの『アイ・ラブ・ユー,OK』だったり息子の名前もそこから来ていたり、家(酒屋さん)の中は〈YAZAWA〉と〈Carp〉のグッズで溢れていたりすごく素敵だ。

永吉が帰省中に治の病気が発覚して、今まで親孝行出来てなかったことに気づき何かできないかと治の願いを叶えようと悪戦苦闘する話だった。そこだけ聞くとすごくシリアスな感じがするのだけれど、治は元々負けず嫌いで永吉は楽天的なところがあるので、励まし方がさわやかでキュートで観ているこちらが元気づけられた。よく『いつまでもあると思うな親と金』と言い聞かされたし、誰もが経験するであろう別れと分かっていても直面するとこんな感じになるだろうなあとすごく理解できた。

どのシーンも素敵なのだけれど、由佳が永吉の母の春子(もたいまさこさん)を励ますためにネイルや料理をするところや海で治の記憶が昔に戻り「東京へ出てビッグになれ」と永吉に言うシーンは今思い出しても泣きそうになる。ロケ地は島なので景色がきれいだった。私は広島市しか知らないので他も見てみたいなあと思った。前田さんのファッションも見どころでカープ女子的な服を着てたりするところがすごくかわいかった。

 

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