殿、利息でござる!

映画『殿、利息でござる!(2016年公開)』を観た。監督は中村義洋さんで過去の作品では『ジェネラル・ルージュの凱旋』『チームバチスタの栄光』『白ゆき姫殺人事件』を観たことがある。推理小説を映像化した作品をよく監督されているようなイメージがある。この作品は今までの作品とテイストが違っていてタイトル通り時代劇だった。しかも実話を元にしているが、出演者が阿部サダヲさん、瑛太さん、妻夫木聡さん、竹内結子さん、山崎努さん、松田龍平さん、千葉雄大さんなど夢のようなキャスティングなので途中実話であることを忘れるほど作品に入りこんでしまった。

ネタバレ注意です。

舞台は明和三年~安永にかけての1770年代の仙台、伊達藩(伊達重村の時代)の統治下にある宿場町吉岡宿というところだった。
阿部サダオさんが演じたのは作り酒屋の穀田屋十三郎という役だった。瑛太さんは茶畑を営む菅原屋篤平治で京都で嫁をもらい出世して吉岡に帰ってきたばかりという役どころだった。この吉岡という宿場町は藩から定められた労務がきつくそれが生活を圧迫していて貧しい人が多く夜逃げなどで人口が減っているかなり財政がきびしい町で十三郎はなんとか町の住人の暮らしがよくならないか考えていた。何かいい方法はないか篤平治に相談して自分の借金の経験からお上に銭を貸して利息を取るのが一番確実ではないかと実現はできないだろうという前提で口にする。まずお上が必要な金額を1千両、今でいうと大体3億円ぐらい集めるところからかなと言うと真面目な十三郎は倹約を心がけお金をためる。一人で全額が無理なので親戚の味噌屋の穀田屋十部兵衛、さらに町内会長のような肝煎や村役人で百姓と侍の間ぐらいの大肝煎などにも出資の話を持ちかけて参加してもらう。どこからか話がもれ出資者は集まってくるが儲けは吉岡宿の為に使う前提なので欲深かったり名前を売りたいだけの人と小さなもめ事が起こったりするところがただのいい話ではなく実話なんだなと感じさせる。出資者である百姓と松田龍平さんが演じた役人の萱場杢との頭を使った駆け引きもおもしろい。
そして現在もある穀田屋酒店の家族の愛の歴史を描いた話でもあるのでそのあたりの人間関係を描いたシーンが一番のみどころだと思う。お金の話だけど世知辛いだけの話ではなく夢があってすごく素敵な作品だと感じた。

 

殿、利息でござる!

殿、利息でござる!